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すごい人生

2019-11-26

「旅人はスマホを捨てろ」起業家・山口拓也が旅から得たもの、今に活きていること

旅好きならば、誰もが一度は憧れを抱く「世界一周」。しかし、その言葉の大きさに惑わされて、旅の中でその人が何を為し、その経験がどのように「今」に繋がっているのかというストーリーに目を向ける人は多くありません。

「世界一周」というたった四文字の中にも、それぞれの旅の思い出や学びがあるはず。今回は、株式会社Ponnuf代表にして世界一周経験者・池ちゃんこと山口拓也さんに、ご自身の世界一周旅の様子とそこで得た経験についてお話を伺いました。

山口 拓也(池ちゃん) 
田舎を拠点に活動する起業家。早稲田大学文化構想学部在学中に世界一周を経験し、帰国後は学生団体「世界市」や旅のWEBメディア「TABIPPO」の運営に携わる。その後、千葉県富津市金谷にてWEBフリーランスとして活動を開始。2014年、同地に「株式会社Ponnuf」を設立し、現在はWEBメディアの受託運用・コワーキングスペースの運営・人材育成・不動産開発など様々な事業を手がけている。池ちゃんというニックネームは体操の池谷直樹選手に似ていたところから命名。
Twitter:@ikechan0201 HP:http://ikechan0201.com/

世界にある「日本の食文化」を見ることが旅の目的だった

イースター島にて、同じ宿に暮らしていた家族と

――まずは池ちゃんさんの世界一周の内容や目的について教えてください。

2009年の9月、大学3年の時に世界一周を敢行しました。ルートは中国から始まり、ベトナムやカンボジアなどアジア諸国を巡った後にヨーロッパ周遊。そして最後にアメリカ大陸を横断するというものです。

旅の目的は世界にある日本の文化を見てまわることでしたね。海外で日本の飲食店をやるために、まだ流行ってない日本食を探しながら旅をしていました。

――最初から起業することが目標だったのですね。そもそもなぜ日本食だったのでしょう?

もともと飲食店に興味があったんです。旅に行く前はカフェをやりたいなと考えていた時期もあったくらい。

あとは大学2年の時、1ヶ月間インドにひとり旅をして、海外で日本食屋をやることに可能性を感じたこともきっかけです。でも何が流行っているのか分からなかったから、それなら世界一周をして、全大陸でまだ流行っていない日本食を調べに行こう、みたいな流れですね。

大きな影響を受けたインドの旅。バラナシで路上チェスを観戦

――もともと抱いていた興味とインドでの経験が世界一周のきっかけになったのですね。

でも、そうして世界を巡っていくうちに、料理じゃなくてもいいなと思い始めました。これまでは食の形で日本を世界に発信しようとしていたけれど、核になっているのは『まだ流行ってないものを流行らせたい』という気持ちなんだと旅をしていく中で気づいたんです。

それなら、世界を日本に発信するというやり方でもいい。そう思って、帰国後は旅行中に買い付けておいた世界の雑貨を売ることにしました。

結局雑貨は世界一周の時に買ったものしかなかったので、すぐに売るものが尽きてやめてしまったんですが、その時の行動がのちの活動にも繋がっていったので、結果的にはやってよかったと思っています。

旅を通して自分自身の軸が確立した

ネパールのツェルゴリ山頂で、ヒマラヤ山脈をバックに

――旅を通して変化したことは何かありますか?

喜怒哀楽の感情が強くなりましたね。元々そんなに泣くタイプではないんですが、旅の中の出会いや別れに対しては強く感性を刺激されることが多かったですね。

そういう感情の起伏が結果的に成長に繋がっているのかもしれません。もちろんそれまでにも友達はいたけど、世界一周を通して、より人との繋がりを大事にするようになったと感じます。

それと、発信欲は強くなりました。僕の場合、『みんながまだ知らない魅力を伝える』ことが軸となって様々な事業に繋がっているので、その点では世界一周を通して得た知見やモチベーションは今の自分に影響を及ぼしていると思います。世界一周したからこそ、発信するネタや発信する習慣が身についていったわけなので。

旅の経験が人をよりアクティブにする

旅先で出会った人達とウユニ塩湖でで記念撮影

――旅の経験は、池ちゃんさんの現在の仕事にどのように活きているのでしょうか?

現在は株式会社Ponnufの社長として、Webメディア運営事業、人材事業、スペース運営事業などを手がけています。忙しい日々を送っていますが、世界一周の時に感じたフラストレーションやモチベーションは、未だに途絶えず現在の僕を支えてくれています。

もともと行動力はあるほうだったけど、帰国後はネットショップを作ったり、学生団体を組織したり、旅のWebメディアを作ったりと、世界一周に行く前よりもさらに行動力が増した状態になりました。そしてそれが止まることなく、今でも走り続けている感覚があります。

――フリーランスとして活動を始める際には千葉県・金谷に移住されていますが、この町を選んだ理由は?

当時、金谷に仲のいい友人がいたことや、なんとなく人と違うことをしたほうが面白いなと思ったのが理由ですね。もともとは一時的に身を寄せるだけのつもりだったので、そこまで深いことは考えていませんでした。

結果的に会社を立ち上げてからも金谷には住み続けているけれど、本当に移住したという気持ちになったのはここ数年の話です。『田舎フリーランス養成講座』を始めたあたりからかな。この町に移住してくる人が増えて、コミュニティができてからは愛着を感じるようになったし、金谷だからこそできることを探すようになりました。

千葉県金谷にある自身の運営するコワーキングスペース「まるも」にて仕事中

――旅をしてきた方に話を聞くと、池ちゃんさんのようにアクティブな人が多いなと感じます。一体何がその行動力を生み出しているのでしょうか?

旅をすると行動のハードルが下がりますよね。世界一周していれば他は何でもできるでしょ、みたいな。あと僕の場合は半年間で世界一周しなきゃいけないというちょっとした期限もあったので、毎日が決断の連続だったんです。これが行動力を強化するトレーニングになっていたかもしれないですね。

例えば学生だと、とりあえず授業に行けば課題を与えられるから頑張りますよね。でも、これだと行動しかしていない。考えることと決断することが抜けているんです。

それが旅に出ると毎日、自分で考えなきゃならなくなる。その日1日、観光をするのか、勉強をするのか、それとも別の街に行くのか。いくつもある選択肢の中から一つを選んで、行動に移す。

ただ行動をするのではなく、この「考える」「決断する」「行動する」という一連のサイクルを、半年間毎日回していたのは大きいと思います。これが、結果的に行動力を鍛えることに繋がったんじゃないかなと思いますね。

スマホを捨てて旅に出よう

「まるも」のソファスペースで社員のみなさんと仕事中

――最後に、これから旅へ出発する人にアドバイスをお願いします。

そうですね……『スマホを捨てろ』ですかね。旅の魅力は、非日常的な環境に身を置けることだと思うんです。でも、せっかくそういう所にいても、スマホを持つと Twitter や Facebook のようなソーシャルメディアを通して、いつもと変わらない環境に身を置けてしまう。

例えば、誰かが『お腹が空いた』と発言したとします。これをTwitter上で読むのも、話し声を聞いて認識するのも、頭の中に入ってしまえば全部一緒ですよね。

その意味ではネットもリアルも同じ。認識しているという点においてオフラインとオンラインに違いはないから、スマホを捨てない限りはどこにいても普段と変わらないコミュニティに所属できてしまう。

――なるほど、確かにSNSが身近にあると、旅の非日常感は薄れてしまうかもしれませんね。

それはそれで快適でいいんですけどね。でも旅の魅力は、普段とは違う環境に身を置くことで自分の小ささを知ったり、異なるカルチャーをよりダイレクトに感じられたりすること。もしスマホを持っていたら、ホテルでずっと Twitter だけを見ることもできてしまいます。

そこまで極端でなくても、少なくとも1時間は現地のコミュニティとは関係ないところで時間を使ってしまうでしょ。日中の行動時間が10時間だとして、1時間スマホをいじったなら10%、3時間だったら30%をスマホに費やしていることになります。それはもったいない。

だから、『スマホを捨てろ』。うん、今ちょっといいこと言った気がします(笑)

――とても素敵な言葉をありがとうございます(笑)。旅の準備という点ではいかがでしょうか?

そもそもお金がないと海外旅行には行けないから、たくさん貯金をしておくか、海外でも仕事ができる状態を作っておくと良いかもしれないですね。その点でSAGOJOのサービスはとても良いと思います。

ただ、いきなりSAGOJOのシゴトに挑むのは怖いなという人は『田舎フリーランス養成講座』に来るとライティングやサイト制作の基礎などが学べて、シゴトを担う自信を得られるんじゃないでしょうか。

つまり、『田舎フリーランス養成講座』もSAGOJOもおすすめです! ……よし、いい感じ(笑)

――最後にバッチリ宣伝もしていただきありがとうございます(笑)。池ちゃんさん、本日はどうもありがとうございました!

ライター:イシダマクラ

不定のカメラマン、ライター。大学卒業と同時に撮影の仕事を開始し、2018年からは記事の執筆も初めて二足のわらじに。海外旅行が趣味で、時間があると貯金を崩して旅行しがち。満天の星空の中を犬に追いかけられて以来、インドが大好きになりました。Twitter:@makura_108

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