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2018-11-12272 view

ネパール料理のプロに聞く! 現地で美味しいカレー屋さんを探す方法

旅をしているとき、現地で食べる食事は「地元の人が集まるような美味しいお店に行きたい!」と思ったことはありませんか? ライターとしてグルメを紹介する上でも、あまり知られていない人気のお店を取り上げたいのものです。でも、初めて訪れる土地で本当に美味しいお店を見つけるのは、なかなか難しいですよね。

今回は、カレーを主食とし、街中にあらゆるカレー店が立ち並ぶネパールで「美味しいカレー屋を見つける方法」をプロに聞いてみました。お話を伺ったのは、関西で人気のネパール料理店6店舗を経営するプジャさん(ネパール出身)と、プジャさんのご主人。ネパールだけでなく、日本で美味しいカレー屋さんを見つける方法も教えていただきました!


中央:プジャさん 左:ご主人

『カトマンドゥカリー プジャ』

ネパール出身のオーナー・プジャさんが営む本格ネパール料理店。高槻本店、宝塚店、甲子園店、三田店、六甲店、吹田店の6店舗を展開している。

ネパールで美味しいカレー屋さんを見つけるには?

ネパールの人々の多くはあまり外食をせず、1日2食の食事は家庭でとることが多いのだそう。その中でも「外食をするのは主に男性ですね。観光客向けのお店はいくつかありますが、店構えや看板からは判断できないんじゃないかな」とご主人。「なかなか難しいですね……」と頭を抱えながらも、真剣に考えてくださいました。

店構えだけでは判断できない! まずは旅行者が集まるお店で情報収集

「現地のことは現地人に聞くべきですね。まずはインターネットや旅行誌(地球の歩き方やトリップアドバイザーなど)で情報収集し、そのお店で出会う旅人や青年海外協力隊の方など『現地で出会った人とのコミュニケーションを通してまた新しいお店を知る』これが一番じゃないかな」とのこと。

もしネパール人に聞くのなら、女性ではなく、外食をする機会が多い男性に尋ねるほうが良いだろうとのことでした。

おすすめは現地ガイドやタクシーの運転手に聞く。しかしくれぐれも慎重に

実際にネパールに長期滞在していたご主人は、

「旅行者をガイドするために空港で待ち構えている現地ガイドやタクシーの運転手はやっぱり詳しいことが多いので、聞いてみるのはおすすめ。そのときは彼らとしっかり心理戦をすることが良いお店との出会いに繋がるだろう

と言います。ご主人自身、実際にネパールであらゆる現地ガイドと交渉に交渉を重ね、ようやく見極めた人物に「遠くてもいいから本当に美味しいお店に連れて行ってくれ」と頼み案内してもらったお店が “アタリ” だったのだそうです。

このとき、ご主人が交渉を重ねて最後に辿り着いたお店というのが、プジャさんのご実家が営むお店だったのです。お店の周りでニワトリやヤギが放牧されていて、客から「あのニワトリがいい」と言われるとその場で捌いて調理をしていたそうです。

「プジャの実家のお店で食べたカレーの美味しさには本当に感動した」とご主人。この奇跡の出会いのキッカケは、とにかく現地の人に美味しいお店を聞きまくったことだったと当時を振り返っていました。

長期滞在すれば舌が変わる!?「美味しい」に出会いやすくする

現地の料理には現地特有の味があり、短期滞在ではなかなか馴染めないこともあるかもしれません。しかし、これまでに様々な国を旅してきたご主人は、

「昨日まで受け付けなかった食事が突然美味しいと感じるタイミングがあり、現地のローカルフードは短期の旅行では口に合わない場合もありますね」

と語ります。海外で「美味しいお店」と出会いやすくするためには、できるだけ長期滞在する、ということも重要なのかもしれません。

そもそもネパールのカレーとは。カレーでもカリーでもない「タルカリ」

ここまで何度も「カレー」とお伝えしてきましたが、実はネパールに「カレー」という言葉はないそうです。日本では「カレー」や「カリー」と呼んでいますが、これはかつてインド料理が世界に広まった際に、イギリス人が「カリー」と称して伝えたことが理由だと言われています。

ネパールでは、お肉や野菜などをスパイスで煮込んだおかずのことを「タルカリ」と呼び、その日の体調に合わせてスパイスを調合するので、まさに薬膳料理のような役割を果たしているのだそうです。

ナンは食べない! 日本の定食によく似た「ダルバート」

プジャさん曰く「ネパールの家庭でナンは食べません。ごはんが主食です」とのこと。ネパールではごはんのことを「バート」と呼び、日本のお味噌汁のような存在である豆のスープのことを「ダル」と呼びます。

日本でいう「お味噌汁、ごはん、副食」という定番の組み合わせにあたるのが、「ダル、バート、タルカリ」のセット。ネパールの家庭ではスープ(ダル)とごはん(バート)で食事を済ませることも珍しくなく、「ダルバート」と呼ばれる定食の名の由来になっているそうです。

日本で美味しいネパール料理屋さんを見つける方法

つづいて、「日本で美味しいネパール料理屋さんを見つける方法」を聞いてみました。

国名を掲げていないお店がおすすめ!?

まず挙げてもらったのは「ネパールやインドなど国名を掲げていないお店はおすすめ」ということ。現在、日本に行けばお金持ちになれると夢見たネパール人が日本で働くには、特殊技能者として技能ビザを申請する必要があり、実務経験を証明しなければなりません。そのため、現地で全く料理をしたことのない人がコックさんと偽り、「ネパールカレー」や「インドカレー」と国名を掲げてお店を出していることが多いため要注意、とのこと。

ネパール人コックのビザ申請については、大量の偽造が発見され審査も厳しくなっているようですが、ネパールで大金を支払い実務経験や業務内容を証明する資料を偽る事例は無くなっていないそうです。実際にプジャさんが求人募集をすると、「元々はコックではないネパール人が生活に困って応募してきます」とのことでした。

スープにこだわりのあるお店に注目!

もうひとつのポイントは、スープの評判がどうかという点。「美味しいカレー屋さんはスープが違います。スープが美味しいと、カレーも間違いなく美味しいはず」とプジャさん。日本で美味しいネパール料理店を探す場合は、まずスープの評判が良いかどうかを見てみましょう。

『カトマンドゥカリー プジャ』の美味しさへのこだわり

今回お話をお聞かせくださった『カトマンドゥカリー プジャ』では、お客様の「美味しい」を追求するために、料理の味はもちろん、お店の空間やネパールの文化も大切にしています。

お店の外観には描かれている大きな目は「ブッダアイ」と呼ばれる魔除けで、「いつでも仏さまが見ている・悪いことはできない」という戒めの意味があります。

また、店内には色とりどりに繊細な筆先で宗教の世界を書いた「タンカ」や、ヒンドゥー教や仏教に影響された美術性の高いカラフルな宗教画も飾られています。

そんなプジャのこだわりのひとつは、食器。使用されている食器はすべてネパールのものです。外観や店内の雰囲気も含め、いたるところからネパールを感じられる工夫がちりばめられているのです。

日本人もネパール人も楽しめる「辛さ」へのこだわり

美味しさへのこだわりは「辛さ」にも表れています。

日本で愛されるお店を営むには辛さもほどほどにしなければなりませんが、中には逆に辛さを求めるお客様もおり、プジャさんとご主人はなんと世界一の辛さを誇る唐辛子「キャロライナ・リーパー」を自家製で作ってしまったそう。「唐辛子で辛さを好みに合わせて調整できるようにしています」と、辛さに対するこだわりを教えてくれました。


△タンドリーチキン(タンドール料理)


△モモ(ネパールのスパイシーな餃子)

「日本でネパールの家庭料理をそのまま提供しても、なかなかお店の看板メニューにはなれません。メイン料理は日本人が食べやすいよう、好んでいただけるように、常に試行錯誤を繰り返しています」

と、日本人に向けたネパール料理で美味しさを追求することの難しさも明かしてくれました。

ちなみに、チーズナンは溢れ出すとろりと溶けたチーズがボリューム満点、かつ少し甘みのあるナンとチーズの塩加減が絶妙で老若男女問わず大人気。最近は新メニュー「ゴルゴンゾーラのチーズナン」も誕生し、チーズ好きにはたまらない一品となっています。

美味しいお店は「人それぞれ」。自分にとっての一番を探そう

最後に、今回の取材を通して印象に残ったご主人の言葉をご紹介したいと思います。

「人はこれまで生きてきた場所で、これまで食べてきた味で舌が作られています。『旅先で美味しいカレー屋を探す方法』とは、『自分の舌と合うとは限らないが、現地で人気のカレー屋さん』なのか、『観光客でも美味しいと感じるよう味を変えたカレー屋さん』なのか、あなたはどちらを発見したいですか? ぜひネパールを旅してみて、一人ひとり違う舌で実際に味わっていただきながら、あなたにとっての一番の『美味しい』を見つけていただきたいですね」

旅人魂を揺さぶられた方は、ぜひ実際に現地でたくさんのお店を巡り、あなただけの『美味しいカレー』を見つけてみてください。

<カトマンドゥカリー プジャ>
住所:大阪府高槻市郡家新町1-30
電話:072-681-0990
営業時間:ランチ11:00~15:00、ディナー17:30~22:00
定休日:なし(不定休)
HP:https://puja.ne.jp/

オススメのシゴト

ライター:Aki

主婦の傍、フリーランスとして映像編集、Webデザイン、DTPデザイン、校閲を手がける二児の母。趣味は「旅行」「インテリア」「デジタル機器」。自宅は雑誌や『RoomClip mag』などインテリアメディアに多々掲載され、商品モニターの仕事もこなす。またデジタル機器はiPhone、一眼レフ、ドローンに特に興味がある。

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