すごい旅のニュース
2022-12-28
「干渉しすぎず、ほっとかれずの距離感がちょうどいい」現役地域おこし協力隊員に聞く、北海道 中富良野町の魅力

北海道の真ん中に位置する中富良野町は、雄大な十勝岳連峰が広がる人口約4,700人のコンパクトなまちです。農業を基幹産業として「クリーン農業推進の町」を宣言し、安全で安心した食づくりを目指しています。
道内各地へのアクセスも良く、ドライブでさまざまな観光地を訪れることができる立地の良さや、住人同士の距離が近く、移住者を受け入れてくれる町民の温かさに惹かれて移住する方も多くいます。
また、ラベンダー観光発祥の地であり、色鮮やかなラベンダーが絨毯のように咲き誇る「ファーム富田」は、国内外から年間100万人が訪れる人気スポット。夏のシーズンには多くの観光客が訪れる中富良野ですが、近年は過疎化や少子高齢化の影響により、人口減少が地域の課題となっています。
そこで、町外から新しい視点や発想を取り入れるべく、まちの情報・魅力を発信しながら地域活性化に携わる、地域おこし協力隊のメンバーを募集しています。今回は、中富良野の魅力や地域おこし協力隊の日頃のお仕事の様子について、現在活動しているメンバーにお話を聞きました。
お話を聞いた人

なかちょさん

もっちさん

あめきちさん

たんたんさん

さっちゃんさん
中富良野町ってどんなところ?
全国から多くの観光客が訪れる中富良野は、もともと移住者が多い地域柄もあり外からの人に寛容で柔軟な土壌が整っていると言われ、オープンでウェルカムな雰囲気や家族のように接してくれる温かい人たちがたくさんいます。
もっち:人口約4,700人の小さなまちなので、住民の顔が見えやすく距離も近くてコミュニケーションが取りやすいです。地元の野菜などを使ってカフェやレストランを経営している移住者も多く、新しいことに挑戦しやすい環境が整っていると思います。
さっちゃん:干渉しすぎず、ほっとかれすぎずの距離感がちょうどいいよね。東京で一人暮らしをしていたときはたくさん人がいるのに孤独を感じることもあったけど、中富良野では風邪を引いたときに係長が家までゼリーを持ってきてくれたり、仕事で残業をしていたら町長さんから労いメールが届いたり(笑)。温かいコミュニティがあるので、人とのつながりを求めている方には居心地の良い場所だと思います。
よそ者扱いせずに移住者を受け入れてくれる。そんな温かい人柄が伝わってくる中富良野には、北海道と聞いて想起する風景が実際に広がります。
あめきち:郊外に出ると酪農農家もあり、まちと自然と産業が一帯になっているこの雰囲気がとても気に入っています。
もっち:大自然に囲まれているものの田舎すぎず、都会すぎない場所。スーパーやコンビニ、病院などの生活に必要な施設が揃っているし、盆地で平らな場所が多いので視界を遮るものが少なく、すごくのびのび暮らせています。
雄大な自然が広がる中富良野ですが、実際に住んでみて不便さを感じることはないのでしょうか? そこにはやはり、雪国だからこその苦労や大変さもあると言います。
さっちゃん:やっぱり雪は多いですね。一晩で雪が積もる量にびっくりしました。
なかちょ:4〜5月は雪解けと融雪剤で道路がぐちゃぐちゃになりますね。僕が学生のときは4月の入学式が雪ということもありました。
雪が降るシーズンの大変さはあるものの、冬ならではのアウトドアスポーツに初めて挑戦しながら休日を満喫しているメンバーもいます。
たんたん:休日はテレビドラマを見たり、日本語の勉強をしていることが多いですが、去年の冬に観光協会の職員の方に教えてもらってスキーデビューをしたのは楽しかった思い出です。
なかちょ:僕はサッカー少年団でコーチをしたり、旭川まで1時間くらいで行けるので、ドライブをすることが多いかな。
車で2時間ほどの距離を移動するのが当たり前の感覚になったと話してくれた協力隊のメンバーも。広大な北海道ならではの特徴ともいえます。
中富良野だからできる、地域おこし協力隊の仕事とは
中富良野町の地域おこし協力隊では、20〜60代の男性4名、女性7名の計11名が活動中です。関東圏から来た方が半数以上で、ほかにも青森・宮城・山梨・北海道内から来た方が所属し、関係人口創出に向けての取り組みをおこなっています。
中富良野では観光推進や移住定住、酪農ヘルパーなどさまざまなポジションが用意されており、それぞれ業務内容についても異なります。
さっちゃん:私は企画課として観光協会の方々と一緒に働いています。2022年は農業 × 観光をテーマにしたモニターツアーを企画したり、中富良野でしかできない33の体験プランをカタログギフトとして企画したり、ワークショップなども開催しました。
たんたん:私も観光協会で働いています。日本人だけでなく外国人観光客にまちの魅力を伝えるために中富良野で実施する研修やイベントを準備したり、まちのお店などを撮影して動画を作ったり、モニターツアーの企画や中国語・英語の冊子を作成したりしています。
もっち:夏の期間は中富良野駅にできる観光案内所で、たんたんと一緒に勤務しています。夏以外は地域の方に町内の魅力を伝えるグルメ冊子を作ったり、2022年12月からは近隣地域の外国人の方を対象に日本文化体験イベントを開催しています。
あめきち:酪農ヘルパーとして、畜舎の掃除、餌やり、搾乳などをしています。北海道には酪農ヘルパーさんが各地域にいますが、ほとんどの方は酪農ヘルパー組合に所属しているので、地域おこし協力隊での仕事としては珍しいかと思います。
なかちょ:普段は観光協会でイベントスタッフ、SNS発信、HPの編集・発信業務などをしています。
このほかにも、保育施設での勤務や広報資料の作成、まちの行事・イベントなどの情報発信、テレワーク施設の運営、花のまちづくり支援員など、地域おこし協力隊の業務は多岐にわたります。
では、協力隊のメンバーたちは日々どのような働き方をしているのでしょうか?
あめきち:僕の場合は酪農家さんの業務サポートという枠組みしか決まっていないので、具体的な業務は日々違うことが多いです。
もっち:私やたんたんは、夏は観光案内業務をすることが決まっていますが、それ以外の期間は自分で企画して事業を進めることが多いですね。自分で企画を作って役場の方に提案させていただき、許可が得られたものを進めていきます。さっちゃんは?
さっちゃん:私の場合は事業内容はある程度決まっていて、それをどのように取り組んでいくかを観光協会の方と一緒に考えている感じ。働き方は人と業務内容によって違ってくるかな。
配属先によって働き方や取り組み方も変わってくるため、自分がどのようなポジションで働きたいか、どんな進め方をしたいかをよく考え、希望をきちんと伝えることが大切です。
開拓者精神が根づく中富良野で、地域事業に挑戦してみませんか?
中富良野町では現在、移住支援・観光・ふるさと納税・SNS情報発信・関係人口創出などに取り組むメンバーを募集中です。これまでの経験や身につけたスキルを活かし、中富良野でこれをやってみたいという想いがある方はぜひご応募ください。ご希望の内容に合わせて具体的な業務内容を決定します。
▷ 詳細はこちら(業務内容により勤務時間や給与が異なる場合あり)
▷ ご応募はこちら
現在活動中の協力隊メンバーに、どんな人と一緒に働いてみたいかを尋ねてみたところ、「人と関わるのが好きな人」とのことでした。
なかちょ:まちが小さいのですれ違う人が顔見知りということも多く、人と関わるのが好きな方にマッチしているポジションだと思います。あとは、まちの魅力を発掘したり、SNSでの発信が好きな人が来てくれると嬉しいです。
移住者を受け入れてくれる土壌があるからこそ、「発想力豊かで挑戦したいことが多い人がくると面白そう」と話すなかちょさん。最後に、地域おこし協力隊の応募を検討している方や中富良野町への移住に迷われている方に向けて、メッセージをいただきました。
なかちょ:住む場所や人間関係、働く場所も大きく変わるので不安もあると思いますが、恐れずに飛び込んでみると意外となんとかなります。役場の人や観光協会の方々のサポートをはじめ、一緒に活動している仲間もいるので、ぜひ新しい環境に飛び込んでみてほしいです。
さっちゃん:中富良野には「何もないからできない」ではなくて「何もないなら自分で創る」という開拓者精神を持った人が多い印象を受けます。今もいろいろな事業を進めていますが、初めてのことにも挑戦してみようという雰囲気があるので、そんな環境を面白がれる人と一緒に活動できるのを楽しみにしています。
募集概要
・募集人数:若干名
・勤務時間:平日8:30〜17:15(うち休憩1時間、勤務7時間45分)、週4日勤務。活動内容により、休日・時間外に活動していただく場合あり(平日への振替休日や勤務時間変更により対応)
・給与:183,520円(期末手当支給、通勤手当・時間外手当は条件により支給)
・期間:2023年4月1日〜2024年3月31日まで(赴任日は採用決定後に相談のうえ調整)※活動に取り組む姿勢や勤務状況等を考慮し、最長で3年間の任務(町長が任命更新を判断)。
・待遇/福利厚生:社会保険(厚生年金、健康保険)、雇用保険、有給休暇・特別休暇等の取得可能(条件あり)。中富良野町が用意する町有住宅無償(中富良野町内の民間アパートに入居する場合は一部補助)。11月〜3月まで家賃補助に加えて月額14,580円を支給。通勤等に必要な乗用車(燃料費は個人負担)、活動に必要な消耗品・旅費・研修等の参加料支給。副業可(要相談)
・募集期間:2022年12月12日〜2023年2月19日
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