世界中の体験・アクティビティを「自分の視点」で掘り下げて執筆&撮影できる旅人を1名募集!
企業向けにクラウド型予約管理システムを開発・販売している従業員30人程のちいさなIT企業。
それが今回、旅人を募集する『株式会社リザーブリンク』。2000年の創業以来、星野リゾートや日本航空、UCCコーヒーなど3000社におよぶ企業の予約管理システムを手がけ、自社開発した『ChoiceRESERVE』の提供を通して、各社のサービスとそれを求めるユーザーとの架け橋になってきました。
でも、企業向けのシステムを作っている会社に、旅人がなにかできることがあるのでしょうか。彼らはなぜ旅人を募集するのか。旅人に何をしてほしいのか。担当者に話を聞きに行ってきました。
リザーブリンク『予約ラボ』編集長:吉井一貴さん
大学卒業後2年間ラーメン屋で働いたのちに独学でデザイン・コーディングを学んでリザーブリンクに入社した異色のウェブデザイナー。音楽、自転車をはじめ多趣味なマニア体質。「長期の旅の経験はないけど人生が旅」。
リザーブリンク事業開発担当:星野陽介さん
書店員からIT業界に転身した事業開発担当。「2年くらい世界を旅してきます」と宣言して旅に出たもののわずか3ヶ月で帰国して周囲を驚かせたことがある。リザーブリンクに入った理由は好きな本屋が近くにあったから。旅好き。
旅は「予約」と「飛び込み」でできている?
―今日はよろしくお願いします。あの、さっそくですが、今回はどうして旅人を募集したいと思ったんですか?
星野:
弊社は『ChoiceRESERVE』という予約システムを開発、販売していますが、予約システムと旅って、すごく相性がいいんですよ。それでSAGOJOさんを知った際に直感的に面白そうだと思いました。
―予約システムと旅の相性がいい?
星野:
はい。旅をしている間には、移動のためにチケットを買ったり、宿に泊まったり、アクティビティや文化体験をされる方もいらっしゃると思います。そのとき、事前にサービスの営業日時や空き状況を調べたり、必要であれば予約をしますよね。
―たしかに! でも、旅が全部予約でできているわけではないですよね。
星野:
もちろんです。旅の体験すべてが予約されたものであるはずはありません。偶然の出会いこそが旅の醍醐味だったりしますから。
私たちが運営しているWEBメディアの『予約ラボ』は「予約の『おもしろい!』発見メディア」というキャッチコピーで、予約に付随する、サービスそのものの集客方法やおもてなし、店舗づくりなどのBtoB向けの情報と、BtoC向けのサービス体験情報などを幅広く取り上げています。「体験」ということでは「予約した後の体験」や「予約しなかった場合の体験」も扱っています。
重要なのは、まず「いい旅がしたい!面白い体験をしたい!」ということだと思うんです。「予約」というのは、そういったある種の「サービス」を提供するため、あるいは利用・体験するために必要なファクターの一つであって、それがどのようにサービス提供者と利用者に影響しているのか、どうしたらもっといいサービスになるのか、どこが面白いポイントなのかをラボしたいという点にあります。
予約ラボ
予約のことばかり伝えようとしても届かない
―そもそも、リザーブリンクさんは予約管理システムを扱っている会社なのに、どうしてネットメディアをやっているんですか?
星野:
弊社は予約管理システムをBtoBで提供する会社なので予約ラボを立ち上げる前から、製品サイトではお客様の事例紹介を載せていたんです。製品を使ってくれているお客様を取材して、弊社サービスを導入したことで、どうビジネスが改善されたかを記事にさせてもらっていました。なので、WEBコンテンツを自社でつくるということは割と自然なことでした。
でもそういった記事は、基本的に予約管理システムに興味がある方々にしかにリーチできないんですね。もっと本質的に「予約」の役割や、世の中のサービスについて考え、発信していきたいと思い、予約ラボを始めました。
それによって、結果的に、もっと潜在的な層、予約管理システムが必要だけどそれに気づいていない方々や、そもそもサービスの強化や改善を考えている方々に届けられたら嬉しいなと考えています。

―たしかに世の中にいつも予約管理システムのことを考えている人って、ほとんどいなそうですよね(笑) 困っていても、それが予約管理システムで解決できるということに気がつかないことも多そうです。
星野:
そうなんですよ(笑)
予約女子と予約男子が試食付きブライダルフェアを予約して体験する記事。あふれる幸せ感にやられます。「レストランウエディングで自分らしい結婚式!試食付きブライダルフェアを予約してみた!」
予約ラボでは「おもてなし」も研究します
星野:
とはいえ、より大きな目的は、お客さまのサービスをより良くするために何が必要かを、私たち自身が学びたいということです。予約という行動のまわりには認知とか購買とか体験とか、関連することがたくさんありますよね。リザーブリンクは予約を扱っている会社だけど、予約のことだけを考えていてもダメで、予約のまわりにあるものごとをいろんな方向から深めたい。
お客さんのビジネスが直面している困難のなかには、予約システムだけでは改善できないこともあります。そういったお客さまのためには何が必要なのかを、予約ラボを通して「研究」しているんです。
吉井:
そうですね。たとえば、集客が思うようにできない飲食店のお客様がいたとするじゃないですか。そうしたら、僕たちは予約ラボの企画として、看板屋さんに取材をして、看板と集客との関係について話してもらう。それをお客さんの集客の改善に役立ててもらう。集客が安定すれば、弊社の予約システムも、より役に立つようになります。
こうやって、予約システムがお客様のビジネスの中で占めている位置づけを「研究」していくのも、予約ラボの役割だと考えています。

なので、予約についてのサイトというよりは、おもてなしとか、カスタマージャーニーとか、店舗づくりとか、消費行動にまつわる人の行動全般についてのサイトと言った方が近いかもしれません。
「いい旅や体験」を世の中に増やしたい
星野:
私自身、「いい旅や体験がしたい」と思っています。では、事業者はそういうお客さんのためにどういうサービスを、どんな風に運営したらいいのか。いいサービスを提供している方はどんな想いで、どんな運用でやっているのか。実際にいいサービスってどういうものなのか。そういうことをラボしている感じです。
サービスの提供に必要なことはたくさんあるわけですが、リザーブリンクは、ビジネス上たまたま予約にフォーカスしています。なので、「予約」の位置づけや、それにどのような効果や役割があるのかを日々考えながら、予約ラボで情報提供したり、予約システムを改善したりしています。そこから必要であれば、別のサービスにつながることもあるかもしれません。
―それで予約に直接関係なさそうな記事も多いんですね。キリンビールの工場見学でできる体験についての記事なんかもありましたよね。
吉井:
はい。あの記事は、工場見学に行きたいと思っているコンシューマーに楽しく体験出来るポイントを届けたいという側面もありますが、それ以上に、たとえば酒造見学をより良くしたいと考えている酒蔵メーカーさんとか、そういったビジネス側の人たちに、どうすればお客さんが楽しめる良い体験が生まれるのかというようなことを伝えたいと思って書きました。
僕たちやクライアントが持っている問題解決のノウハウを、似たような問題に直面している人たちに届けたいんです。
「キリンビール横浜工場で「一番搾り うまさの秘密体感ツアー」を予約してみた!」
予約ラボは社員有志の手づくりメディアだった
―ところで予約ラボって、どうやってサイトを運営しているんですか?
吉井:
じつは今ある記事はプロのライターさんに頼んだものはひとつもないんですよ。有志で集まった社員が、他の仕事と兼任で記事を書いています。普段の業務での発見や、お客さんとのやりとり中で知ったこと、自分の趣味とかが中心にあって、社員がそれぞれ自分の伝えたいことを記事にしています。
吉井さんが隅田川の花火大会の混雑に飲み込まれる記事「花火大会の穴場は本当なのか?実際に行ってみた。[隅田川花火大会・浅草寺]」
―全部社員の方が書かれていたんですか!
吉井:
はい。なので社員個人が本当に関心を持っていることを、好きな時に書いてきた、という感じです。もちろん「予約を中心とした内容を扱う」というコンセプトは共有したうえで、柔軟に挑戦しています。
記事も社員なら、サイト制作も社員です。実はわりと最近、サイトをリニューアルしたのですが、リニューアルはデザインからコーディングまで、全部一人でやりました。これもわりと大変でしたね(笑)

企業のメディアでも、自分の関心がなければ記事にはしない
―しかも通常業務との兼業ですもんね。事業会社のWebメディアで、担当の方が自分の手で通常業務と一緒にやる、ってなかなか難しそうです。星野さんもご自分で記事を書かれるんですか?
星野:
先日、予約ラボで星野リゾートさんへの取材をもとにした記事をつくりました。星野リゾートさんには、弊社のサービスを使っていただいているご縁もあって、実際におじゃまして、どんな風にサービスを運営されているのかを、肌で感じてみたかったんですね。
星野リゾート トマムでは、物販やレストラン担当の方とか、アクティビティの企画、運用をされている方にもお会いして、サービスに対する想いや、運用の工夫や苦労などを伺いました。
仕事をきっかけに、観光では決して伺えないような生々しいお話ができたこともあって、放浪の旅とは違う、深みや面白みを感じることができたこともよかったです。
あと、お会いした星野リゾートの方から毎回「あ、予約システムのメーカーさんの方ですか。え、お名前、星野さんっていうんですね」って言われたりして(笑)
建築家・安藤忠雄氏が手掛けた星野リゾート トマム内の「水の教会」「星野リゾート トマムが提供するアクティビティ戦略におけるネット予約とは?」
今回は、予約ラボの取材を通して一流のサービスの裏側を見れたことと、自分たちのサービスがどれだけ貢献できているのか、何が足りないのかを伺えたこと、そして個人的には、北海道に行くだけで楽しいっていう(笑)、3つの目的が一致した感じです。
こんな風に私たち社員が、好きなこととか、伝えたいことを記事にしているのが予約ラボなんです。「弊社の商品の成功事例です」というような事例紹介って、読む人が限定されてしまうし、それだけではつまらないじゃないですか。予約ラボではそういう記事はなるべく書かない。商品を導入してくれた取材先の企業をヨイショすることもしません。これは実際にやっていると難しさを感じることもあるのですが、予約ラボでは、この辺には気をつけています。
……って、かっこいいこと言いすぎたかな(笑)
旅人起用を予約ラボの推進力にしたい
吉井:
そうですね(笑)
ここまでずいぶんかっこいいことを言ってしまいましたけど、でも予約ラボはまだすごく小さいメディアです。社員がやっているので、記事の本数も少ないですし、何十万ページビューというような形でたくさんの人が訪れてくれるわけではありません。
だからむしろ、コアな人が読み込んでくれて、「おお、これは興味深い」「こうやってビジネスが改善した例があるのか」って思ってくれるようなメディアを目指してきました。

―手づくりの小さなメディアでも予約ラボはそうやってお客さんとのコミュニケーションに役立ってきたわけですね。今後どうしていきたい、というのはありますか?
吉井:
今回、外部の人に記事を書いてもらいたいと考えたのは、今の方向性はそのままに、推進力を得たいと思ったからなんです。社員だけでは出せる記事の量も限られているので、旅人の方に協力していただいて、より多くの人に予約の面白さを届けられるサイトにしていきたいんです。
星野:
取材先や私たちが持っているノウハウを予約ラボに蓄積していって、それを必要としている人に届くようにしたいと思っています。読者にとって、知的な発見があるようなサイトにしたいですね。
ここに蓄えられたノウハウは、私たちにとっても資産なので、一時期読まれてすぐに飽きられてしまうような記事や、広告料をもらって書く「いかにもー」な記事広告はいりません。本質的な記事を載せていきたいですね。

求めるのは「ただの体験」ではなく「深い体験」ができる旅人
―今回、旅人に実際に旅をして体験したことや国内外のアクティビティについて記事にしてもらうわけですけど、どんな記事を書いて欲しいですか?
吉井:
そうですね。予約して得られた体験、予約なしの飛び込みで得られた体験とかアクティビティーについて記事にしてほしいと思っているので、基本的には好奇心が強くて、いろいろなことにチャレンジしてくれる人ですね。
先ほど星野も言っていたように、旅と予約とはとても相性が良いように思います。ただ、それをどう書いてもらうかというのは、まだ具体的に決めているわけではないんです。僕達と一緒に旅と予約について考えて、良い記事をアウトプットできればと思います。
そしてできれば、いろいろなことにチャレンジするだけでなく、一つの体験をその人なりの興味や視点をもって伝えてもらえるといいですね。
―旅でなにかを体験して記事にするだけじゃダメで、その人なりの興味が必要?
星野:
そうですね。「その人なりの興味」ということで言うと、私は前職をやめた後、世界一周しようとしてヨーロッパに行ったんです。1〜2年くらい旅しようと思って十分なお金を用意していったんですけど、2ヶ月くらい旅行して飽きちゃったんですね(笑)
星野さんがヨーロッパ旅行中に撮影
今思うと、もっと現地に住んでる人とたくさん話をして、そこにある文化とか人の生活とかを感じるような旅だったらもっと楽しめたかもしれないですが、日に日に移動するだけになってきて、どこに行っても同じに見えてきちゃったんですね。
もちろん現地で出会った中でも、一緒にすごくいい時間をすごした方もいましたが、もっとじっくり関係を築いていくほうが、自分が知りたいことが知れるんじゃないかなぁと感じるようになりました。
だったら、無目的にうろうろするよりも、仕事をしながらうろうろしたほうが、面白いんじゃないかと思ったんです。それで「日本に帰って働こう」と。
実際、この仕事をするようになってからの旅では、お客様と話したりする機会もあるし、予約という自分なりの切り口もあるので、海外でただ移動を繰り返す旅をしていた頃より、深く人と関われているような気がします。
そういう意味では、日本で仕事をしている今のほうが、ヨーロッパ旅行をしていた時より、深い体験のできる旅人になっているのかもしれません。
予約ラボには、星野さんが夏休みにアメリカ・ポートランドで料理教室を体験した記事も掲載。(自腹)「ポートランド(オレゴン州)で、料理教室を体験してきました!」
―自分なりの切り口を持ったり、人と関わることで旅の体験はより深くなる、ということですね。
星野:
そうですね。私の場合は旅への関心と、たまたま仕事上、「予約」という切り口を持っているのですが、旅人さんには自分なりの切り口で、何かを体験した記事を書いていただけたらありがたいです。
吉井:
そうですね。僕はラーメン屋で働いていましたが、たとえば料理人の方にそのキャリアを活かした視点で記事を書いてもらうとか、今度記事を書いてもらう旅人は、自分なりに何らかの切り口とか関心を持っている方だとありがたいです。
ただ観光地を回って移動して泊まる、とかじゃなくて、旅の中でその人の個人的な興味を深めていってくれる人、その深い体験を自分なりの目線で伝えられる人に応募してもらいたいですね。
テーマを持って3ヶ月以上旅をする人を1名限定で募集!
100人の旅人がいれば、100の旅があるはず。旅人の関心や好みに応じて、旅は姿を変え、同じ目的地であっても一つとして同じ旅はありません。テレビやネットにはない、自分の足で旅に出なければ得られなかった自分だけの経験ができること、それこそが旅の醍醐味でしょう。
予約ラボが募集する条件は自分なりのテーマを持って、旅の中でそれを深めて、その人らしい旅ができること。3ヶ月以上の旅をしながら、月に2本程度の記事を書ける旅人を1名限定で、募集します。
文:須田英太郎 編集:スガタカシ

